シロタマゴテングタケ
 傘の径は5〜10cm、形状は幼菌で卵形、成菌では丸山形から偏平、表面は白色・中央部が黄色である。柄は白色のツバとはっきりしたツボがある。
●発生場所と季節

 夏〜秋、林内地上に発生。

●見分け方

シロタマゴテングタケ コタマゴテングタケ ドクツルタケ
ツバあり、ササクレなし ツバあり ツバあり、ササクレ目立つ
ツボ 袋状 痕跡程度 袋状

●食中毒事例

原因食品  シロタマゴテングタケ
発生年月日 平成元年10月25日
発生場所  大垣市、養老町(家庭)
摂食者数  4人
患者数   4人(うち入院4人)
●概要(事件のあらまし)

 10月25日三重県桑名郡多度町地内の山林で採取した白色のキノコを、同日19時から22時にかけて食べた大垣市内のGさんら4人は、翌26日9時から10時にかけて腹痛・嘔吐・下痢などの症状となり、そのうち症状の重い3人が入院した。
 10月31日に症状の軽かったHさんが、食べたキノコを再度現地で採取して病院に持ち込み、それを保健所で鑑定したところ、その特徴からシロタマゴテングタケと推定した。11月7日病院から薬科大学に鑑定依頼したところ、シロタマゴテングタケ・コタマゴテングタケまたはその近縁種であると鑑定された。

●原因(事件が起こった理由)

 シロタマゴテングタケは通常誤食頻度の低い猛毒キノコであるが、この事件で患者らは「マッシュルームとよく似ているので食べられると思った」という信じられない素人鑑別が原因であった。

類似キノコ

毒 コタマゴテングタケ

毒 ドクツルタケ