この地域は山間地であり昔は春夏秋冬、自然からの恵みは貴重で大切に利用してきました。
 秋には、山栗が実り各家庭では、こぞって山栗を収獲し、秋の味覚を栗ごはんにしたり、いろりで焼き栗、ゆで栗にして食べたり、さらにはそのゆでた栗を干して「かち乗」にして保存するなど、生活の知恵で、いろいろな食べ方を考え出しました。
 やがて、砂糖が各家庭で利用されるようになり、蒸した栗の中身を取り出して”すり鉢“ですりつぶし、砂糖を入れて出来上がったものを、ご飯や餅にまぶしたり、布巾で絞ったりして食べていたものが「栗きんとん」の始まりとされています。

 材料 (10〜15個分)
  • 生栗・・・16個〜20個(1kg)
  • グラニュー糖・・・200g
  • 塩・・・小さじ3分の1
 道具 
 蒸し器、すり鉢、布巾

 作り方 
  1.  生栗は皮のまま蒸してから二つ割りにし、スプーンで中身をすくいだし、すり鉢にグラニュー糖をまぜあわせます。

  2.  塩も加え、弱火で気長に練ります。

  3.  濡れ布市に包んで茶巾絞りにして出来上がり。一個は二十五〜三十gが目安です


参考

栗の保存方法は次の二通りがあります。

  • むき栗で保存
    •  生のまま皮をむいてもよいが、水から鍋にいれてグラッとくる前にザルに上げて鬼皮をむくとむきやすい。
    •  むいた栗は水に入れておき、ザルに上げてよく水を切る。冷凍用の袋に砂糖と栗を入れ全体に砂糖をまぶして、そのまま冷凍すると、あざやかな黄色のまま保存できます。
  • 栗の中身を取り出して保存
    •  生栗はそのまま蒸して、蒸し上がったら包丁で半分に切り、スプーン等で中身をかき出します。
    •  栗の二割程の砂糖を加えて、冷凍保存します。