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東濃歌舞伎の魅力にせまる
受け継がれる地歌舞伎

娯楽としての地歌舞伎
 「大歌舞伎」「小芝居」「地芝居」という歌舞伎のビラミッドの底辺を支えるのが、「地芝居」であり、この地方では、地歌舞伎と呼んでいます。元々地歌舞伎は庶民の娯楽であり、祭りの奉納芝居として始まったようですが、娯楽の多様化により各地で衰退していきます。しかしその後この地でも伝統を守ろうと、歌舞伎保存会が地歌舞伎を復活させ、現在に至っています。岐阜県は現存する芝居小屋と歌舞伎保存会において、全国的に見ても突出しています。中津川市は「明治座」「常磐座」「蛭子座」等の芝居小屋を有し毎年公演が行われています。地歌舞伎には大歌舞伎ではほとんど見られなくなった演目や、特有の振り付けなどがあり、弁当を食べながら観れるのも一興です。

明治座と共に半世紀

青春謳歌の舞台

 加子母歌舞伎保存会の和田富郎さんは20代から芝居を始め、その芸歴は60年近くなります。昔は他に娯楽がなく芝居はたいそう盛り上がったようです。富郎さんはババ役一筋で、初めての男役はケガをして他の人に変わってもらったそうで、過去に男役は2回だけだそうです。「腰が痛うてやれんな」といいながらも、芝居の話が盛り上がってくると立ち上がって足のくばりや手の仕草などを教えてくれるほどの芝居好きな富郎さん。細野廣志さんとの名コンビは加子母歌舞伎にはなくてはならないもので、毎年多くの人を楽しませてくれます。平成14年度には多年にわたり日本の伝統文化の保存・継承と後継者の育成に尽力した方にあたえられる、岐阜県伝統文化継承者に選ばれ表彰されました。ますます芸に磨きをかけ地歌舞伎の伝承に力をつくされています。


義士十二刻(潮田又之丞住家の場)


東濃地域は、日本一の地芝居王国




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発行:岐阜県中津川市